レーザー治療

歯周病治療の一つであるレーザー治療について、治療の特性、流れ、痛みの有無、治療費用などをまとめました。歯周病でお悩みの方の情報収集にご活用ください。

歯周病のレーザー治療とは?

レーザー治療は、傷口の消毒、歯ぐきの炎症抑制、知覚過敏の緩和、傷口の殺菌など歯科でよく使われますが、歯周病の治療にも用いられています。おもに炎症が起きている歯肉の歯周ポケットをレーザーで照射し蒸発させ、歯周組織の再生を促すことが目的です。

さらに、レーザーの熱で歯肉の血を固めて歯周ポケットをふさぐことで歯周病菌の侵入を阻止し、歯肉の再生スピードを早めて健康な歯肉へと導いていきます。レーザー治療のメリットは、外科手術に比べて痛みが少ないこと、1本あたり5~10分程度の短時間で治療が済むこと、縫合がない、感染リスクが少ないことなどが挙げられます。

歯周病レーザー治療の内容

レーザー治療は外科手術に比べれば痛みは少ないとはいえ、痛みが生じるため治療前には麻酔を打つこともあります。歯周ポケット内にレーザーを照射し、歯と歯肉に存在する歯周病菌を除菌します。

歯周病レーザー治療の術後

通常は、1~3週間ほど間隔をあけて再度レーザー照射を行うことで、次第に症状が改善されます。歯周病の重症度により治療回数や頻度は異なりますが、おおむね1ヶ月くらいで歯周ポケットがなくなり歯の状態が安定してきます。

また、歯茎が引き締まるため、ぐらぐらしていた歯も固定されるようになります。

歯周病レーザー治療器の種類

歯周病治療に使われるレーザーは、10種類以上あり、クリニックによって採用しているレーザー治療器は異なります。現在、歯科で使われているレーザー治療器は次のような治療器が挙げられます。

  • 炭酸ガスレーザー
    もっともポピュラーなレーザー治療器です。組織の表面に吸収される非透過性で、周辺組織への負担が少ないことが特長です。
  • エルビウムYAGレーザー
    歯の表面にエネルギーが集中するため周辺組織への負荷が少なく、安全性の高いレーザーです。レーザーでは唯一歯周病への有用性が認められています。

近年では水素の水溶液にレーザーを照射する水素レーザーが、99.9%以上の菌を死滅させたという研究結果が発表され、注目を浴びています。体への影響がなく、治療困難と言われる、歯周ポケットの奥深くにある菌も除去できるとのこと。

痛みが強いというデメリットもあるようですが歯科業界の間では、高い期待が寄せられています。

歯周病レーザー治療のメリット・デメリット

メリット

歯周病の治療というとかなり大掛かりなものをイメージする方もいるかもしれませんが、従来行っていた大掛かりな治療とは異なり、レーザー治療は短時間で治療が完了するメリットがあります。

切開法や縫合などの必要はなく、レーザーの熱によって細菌を焼いて殺菌する治療法となっているのです。熱で焼くと聞くとかなり痛みが強いのでは…と思ってしまうかもしれませんが歯周病のレーザー治療では痛みがそれほど強くありません。治療に使うレーザーは非常に高温ではありますが、ほんの一瞬の照射となっているため、わずかにチクッとする痛みを感じる程度です。

痛みが怖くて治療を迷っていた方でも安心ですね。もちろん、麻酔をする必要もありません。麻酔をしなければできないような手術になると金銭的な負担だけでなく体への負担も大きくなりますが、レーザー治療であればそういった心配もなくて済みます。

従来の治療法は歯茎を切開し、歯周病菌に侵されている組織を取り除かなければなりませんでした。想像するだけでもわかる通り、かなり大掛かりな治療です。レーザー治療の場合は歯茎を切開せずに処置ができるのが大きな魅力だといえるでしょう。ただ、重度の場合は切開が必要なケースもあります。

それだけでなく、レーザー治療は従来の治療法に比べて治りが早いのも大きなメリットです。歯周病を何とかしなければならないと思っているけれど治療期間が長くなるのは困るといった方でも検討しやすいでしょう。

それから、なんといっても安全性の高さがメリットです。例えば、心臓病の方でも受けられるほど安全性の高さを誇っています。かなり安全さに注意を払わなければならない妊婦の方でも受けられる施術なので、いかに安全な方法なのかがわかるでしょう。

デメリット

第一に挙げられるのがすべての歯科医院で選択できる治療法ではないということ。

歯周病レーザー治療はどこの歯科医院でも取り扱っているわけではありません。大学病院では実践しているところが多いのですが、近所にある歯科医院で治療が受けられるとは限らないので、ホームページで確認してみましょう。

最後に、レーザー治療を行えばすべての歯周病が改善できるわけではありません。特に状態が悪化して重度になっている場合はレーザー治療では対応しきれない可能性があるので注意が必要です。

また、レーザー治療を行うからといって患者側が何も対策を取らなくて良いわけではありません。従来と同じ生活習慣やブラッシングなどを続けていればまた歯周病になる可能性もあるので、あくまでその時にできている歯周病を改善するための治療であり、将来的に歯周病にならないための予防方法ではないのです。

歯周病レーザー治療は保険適用されるか

歯周病のレーザー治療をする上で注意しておかなければならないのが費用がかかるということ。一部保険適用になるもののもありますが、自分が通っている歯科医院で保険適用のレーザー治療が受けられるかどうかは事前によく確認しておいてくださいね。

人によっては、ろくに確認もされず自由診療の高いレーザーで治療することになってしまった方もいるようです。

保険が適用されるレーザーの種類は限られているだけでなく、ほとんどの場合は保険はききません。

すると自由診療という扱いになるのですが、自由診療の場合、料金については各歯科医院で独自に決めることができます。一般的には2万円~7万円ほどの費用になるでしょう。

歯の治療にそんなにお金をかけるなんて…と思ってしまうかもしれませんが、歯周病は様々な病気の原因にもなるため、そういったもののリスクを減らせることを考えると高い金額とはいえないでしょう。