歯周病になりやすい人

口内環境を良好に保とうと努力をしているにも関わらず歯周病で悩む人がいる一方で、毎日の歯磨き程度のケアだけなのにトラブルと無縁の人もいます。

差が生じてしまうのは、歯周病になりやすいタイプが存在するからです。なぜなりやすいのかというと、歯周病のリスクになる因子が多いからといえるでしょう。

歯周病の原因を大きく分けると「環境因子」「宿主因子」「病原因子」の3つに分けられます。

「環境因子」について

まず「環境因子」ですが、こちらは名称のとおり、その人が生活する環境によって歯周病になりやすくなるものです。身近なものから挙げていくと、喫煙・ストレス・肥満・食生活(栄養)などがあります。このすべてではなく、いずれか1つでも当てはまるものがあると、歯周病になりやすくなります。

これらの要因は口腔内を不衛生にすることから、細菌が繁殖しやすい状況を生み出していることです。

この中でも特に気をつけたいのが喫煙です。環境因子の中でも最大の危険因子とされており、口内環境を一気に悪化させます。さらに治療をしてもタバコの成分が口内の回復を妨げるため、何度も悪化を繰り返すことになります。本気で歯周病を治したいのであれば、禁煙も同時に行う必要があるかもしれません。

その他、当然ではあるものの歯科に通う頻度も大いに関係があります。定期的な検査や歯のクリーニングなど、メンテナンスのために通っている人は歯周病のリスクが減ります。虫歯の痛みを感じてもギリギリまで放置しておくといった人は要注意となります。

また、歯周病は初期に見つけることで早く治すことが可能です。後になればなるほど、治療期間も長くなりがちですし、歯周病の症状も重度になってしまうでしょう。

「宿主因子」について

次に「宿主因子」です。こちらは年齢・人種・歯の数・糖尿病などの全身にわたる疾患・免疫応答(菌類に対する免疫の働き)・遺伝といったものが挙げられます。

ここで注目したいのが遺伝です。冒頭でも触れたとおり、歯周病に対して強い遺伝をもっていれば、毎日の歯磨き程度のケアでも健康が保たれます。逆に丁寧なケアを心がけていても、歯周病になりやすい状態に陥る人もいるでしょう。

ただし、歯周病の治療に対して効果が表れやすい遺伝をもった人もいます。歯の弱い家系だからと諦めず、専門家による診断と治療を一日でも早くスタートさせることをおすすめします。

「病原因子」について

最後に「病原因子」です。病原とは細菌のことで、プラーク(歯石)のなかに住みついています。成熟したプラーク1mg当たり1億から数億の微生物がおり、その中には歯周病を引き起こす原因となる菌も存在しています。

プラークの前段階である歯垢は自分で除去することができます。毎日の歯磨き、そしてフロスなどでお手入れをしていれば問題ありません。

しかし、放置をしてプラークになってしまった歯垢は堅く付着しているため、自分で除去することはできず、歯科でのメンテナンスが必要です。

先述した通り、プラーク1mg当たりに億単位の微生物が存在しています。そのため、何年もプラークの除去していない人は歯周病のリスクが上がってしまうのです。

原因を理解し予防・対策を

「環境因子」「宿主因子」「病原因子」のいずれか1つはもちろんのこと、複数の因子が合わさることにより、さらに高い確率で歯周病にかかりやすいタイプが完成していきます。遺伝的要素のある「宿主因子」を避けるのは難しいかもしれませんが、「環境因子」と「病原因子」に関しては生活習慣を改めたり日頃のケアを見直すことで、歯周病になりやすいタイプから脱することができるかもしれませんよ。